こんにちは。
葛飾区立石の葬祭場 想送庵カノンです。
今日は「故人さまらしい葬儀」についてお伝えします。
先月ご利用になられたご家族のお話です。
ちょっと長くなりますが、とても素敵なお話なのでお付き合いください。
お父様が末期がんで緩和ケア病棟にご入院の中、ご長女・ご長男様がカノンにお見えになり、お父さんらしい見送り方をしたいとのご相談がありました。
ウエディングプランナーとして活躍なさっているご長女様が考えている「アウトドア・フューネラル」をしたいとのこと。3日後、ご逝去の知らせが入りました。
自家用車で鴨川のホスピスから最後の家族ドライブ。
打合せ通りに座席をフルフラットにしてマットレスをひいて、防水シーツに包んで約2時間のドライブです。
カノン到着後直ぐに個室安置室へ。
お部屋は207号室。通称姫部屋。白を基調とした明るい内装の207号室は2~3時間後にはご家族のご自宅のようになりました。
一晩お父様と共にゆっくりと過ごされたご長女様とアウトドア・フューネラルに向けて様々協議をする中、お父様は10日後のお別れに向けて3階のエンバーミングルームでご処置をなさいました。
ご遺族、故人様兄弟姉妹の皆さんが10日間もかけて「おにい(お父様)」らしい葬儀を全力で作り上げて行かれました。
「東京湾に臨む豊洲のウエディング会場でオープンエアの葬儀」ご家族一丸となっての一大プロジェクトです。自分としても初めてのご葬儀形態で、ドキドキが止まりませんでした。
二週間の弔いを伴走させて頂いて痛感したのは「故人らしい葬儀」は弔いの原点と言うこと。
ご列席される皆さまのご都合ももちろん大切ですが、故人さまを見送るご遺族がやりたいようにやれば良いんだなあと言う事を心底感じました。
ご家族兄弟姉妹が故人さまを想うのは一人一人それぞれ違います。
この素敵なご家族は約2週間をかけて、家族皆なの思い出のピースを合わせるジグソーパズルを完成していかれたのでした。
最高に素敵な「弔いのカタチ」そして最高に愛に溢れたご一家でした。
弔いのエネルギーも”愛“なのだと教えられた葬儀でした。
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